教員紹介

川平 友規(かわひら ともき)

主な研究テーマ

複素力学系(複素多様体上の自己正則写像を反復合成して得られる力学系)、とくに Riemann球面上の有理関数による力学系を研究している。具体的には、以下のテーマを扱っている。

(1) 複素力学系の擬等角変形および退化擬等角写像による変形
(2) 力学系同変な正則運動の境界挙動と速度評価
(3) 複素力学系に付随する Zalcman ラミネーションの変形理論および剛性
(4) 正則力学系およびそのパラメーター空間に付随する Zalcman 関数
(5) 擬等角写像の数値計算および可視化

講義およびゼミナールの指導方針

微分積分と線形代数は実学としての数学の基礎となるものであり、種々の概念を直観的に理解しつつ、計算手法を着実に身につけることが求められる。簡単な講義内課題やクイズ(小テスト)を通してこまめに理解度を確認しながら進めるので、受講者は自分の「つまずきポイント」を早め認識し、解消するよう努めてほしい。

専門科目では、微分積分と線形代数の知識をおおむね仮定し、より高度な解析的手法や、幾何学的概念を学ぶ。講義自体は、厳密性を重視する数学の特性を意識しながら行われるが、数値シミュレーションやグラフィクスによる数値的・視覚的アプローチも援用する。

ゼミナールでは、各自が興味に応じて数学(数理科学)のテキストを選び、その内容について発表をする。発表に際しては、ただテキストの内容を要約するのではなく、行間(省略されている計算過程や論理的説明)まできっちりと読み込んだうえで、自分なりに再構成することが求められる。また、プログラミング言語や数式処理ソフトを用いた実験数学の訓練も適宜行う。専門科目と同様に、微分積分と線形代数の知識は仮定する。

教員HP
https://www1.econ.hit-u.ac.jp/kawahira/
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