研究科・学部紹介

経済学部・経済学研究科紹介

一橋大学経済学部は1949年、大学院経済学研究科は1953年にそれぞれ発足しましたが、本学における経済学の研究・教育は、大正・昭和初期以来の長い伝統に支えられています。経済学部・経済学研究科は、これまで多くの経済人や研究者を輩出し、日本の経済発展を支えるとともに、経済学とその関連分野の研究・教育において日本でトップクラスにあり、世界でも上位に位置しています。そして、世界で通用する学部・研究科として、さらなる発展を目指します。

経済学は何の役に立つのでしょうか。所得を高める方法を考えるとか、景気や株価の予測をすることもあるでしょうが、それだけではありません。経済学は、今の世の中の仕組みを理解し、どのような社会・経済制度が結果としてより良い成果を生むのかを示すことができる学問です。また、経済活動を行う個人や組織が何を目指してどのように行動するのかを考え、その結果、何が起きるのかを明らかにします。経済学は、厳密な理論体系と実証分析の方法により、個人の日常のさまざまな意思決定から企業の戦略・政府の政策の立案まで、いくつかの選択肢から、一定の制約条件の下で何が望ましい選択なのか、何をすべきでないのかを考える判断基準を与えてくれます。

つまり、経済学は、世の中をより良くするために何が必要で、そのために誰が何をすべきか、すべきでないかを考える指針を与える学問であると言えます。正に「経世済民の学」であり、経済・社会のリーダーに必要な帝王学、また私たちの意思決定の助けとなる真の教養です。経済学部には多彩な分野・科目がありますが、それは経済学の守備範囲と関連分野が広く、経済学の考え方と分析方法が社会生活のあらゆる場面に適用できるからです。もちろん、企業の経営戦略、会計、金融、マーケティング、人事・労務など、主に商学部で扱う分野も、経済学の視点と方法で研究することができます。

一橋大学経済学部・大学院経済学研究科は、学生がそのような経済学の魅力を理解して、よく学び、経済学の知見と分析方法を活用して経済・社会のリーダーになるのを支援する、さまざまなプログラムを提供しています。例えば、経済学部のグローバル・リーダーズプログラム(GLP)、学部・大学院の5年一貫教育システム、大学院修士専修コースの専門職業人育成プログラムなどです。これらのプログラムは相互に関連しています。経済学部・経済学研究科の教員ひとりひとりの高い研究業績が、これらの教育プログラムを支えています。