経済政策に関わるエッセーやパンフレット

 ある中央銀行総裁の請願」というエッセーを書きました。バスティアの「ロウソク業者の請願」を若干、参考にしました。

 年末、久しぶりに田舎に戻ったら、知人宅の大掃除にかり出された。そこでたまたま手書きの覚書を見つけた。その覚書は、最近亡くなった知人の父君から送られてきたものらしい。手書きで判読しにくかったが、どうにかこうにかワープロでタイプし、「ある経済官僚の手記」としてアップした。


 拙著『成長信仰の桎梏』(2006年、勁草書房)の第2章「GDPは政策目標なのだろうか」のコピーをダウンロードできます。37頁と若干長いですが、生産性が低い経済環境における積極的マクロ経済政策の潜在的な危険性について、数式を用いることなく、標準的な最適成長モデル(ラムジー・モデル)に基づいて解説しています。

 また、『成長信仰の桎梏』の第3章「物価と金利の物語」(同じくコピーをダウンロートできます)では、貨幣理論の基礎を平易な言葉で解説しています。インフレ目標の意義、貨幣数量説の意味、貨幣鋳造収入の解説を論じていくとともに、その最後の部分(94頁から)では、日本銀行のオペレーションがどういった意味で消極的、あるいは、積極的だったのかを論じています。

 さらに、『成長信仰の桎梏』の第4章「伝統的な政策発想のどこが問題なのか」(同じくコピーをダウンロートできます)では、本来、供給要因と需要要因を同じ土俵に乗せてマクロ経済政策を論じなければならないのに、需要偏重の政策発想のためにマクロ経済政策の体系が乱れ、資源や金融リスクの配分、あるいは、所得の分配に歪みが生じてしまったことを、2000年代前半の経済政策(主として量的緩和政策)を例にとりながら論じています。

  『成長信仰の桎梏』に関心を持たれ方は、是非とも拙著を購入下さい!

 紙幣を考えるためのパンフレット
  「なぜ、無制限の金融緩和が私たちの経済社会にとって有害なのか?

山崎福寿先生には、『経済セミナー』20121011月号で中川雅之さんと私が編んだ『人間行動から考える地震リスクのマネジメント』(勁草書房、20123月刊)への書評をして頂き、大変に感謝をしています。このメモ「山崎福寿教授に答える」では、山崎先生がその書評で表明された批判や疑問に答えています。


 『NLAS マクロ経済学』(有斐閣)の第3刷(補訂)が刊行されました。本補訂では、大きなコストをかけることなく、安定性や正確性を長所とする紙媒体と、データ入手の利便性や速報性を長所とする電子媒体を有機的に結びつけたテキストの作成を試みてみました。
 今回の補訂では、本教科書にある9割方の統計データについて、最新のものにアップデートしました。ただし、テキストの図表を直接修正するのではなく、アップデートを施した図表やそれらの簡単な解説、統計の出典となったホームページや図表を作成したエクセルファイルへのリンク、最近の日本経済の動向に関する解説をまとめたハンドアウトが有斐閣HP私のHPからダウンロードできるようになっています。
 補訂した教科書の図表には、のマークを付して、当該ハンドアウトにアップデートされた情報が含まれていることを示しています(サンプル頁)。図表番号などは、第2刷までのものからいっさい変更していないので、旧刷の教科書をお持ちの方にも、上述のハンドアウトは有効に活用していただくことができます。



高校生向け経済学教育教材作りに取り組んでいます!(ほとんど手作り教材ですが…)

早稲田塾から GOOD PROFESSOR (?)という企画でインタビューを受けました。「どんな生徒に来てほしいか」と問われて、「いろんなことに好奇心をもつ人ですね。世の中のこと、家族のこと、友人のこと、自分自身のこと、こうした様々なことに好奇心をもつ人。なかでも自分自身に関心をもって、自分は何たるかを知ろうとする人など良いですね」と答えてみました。


8月2日午後に一橋大学国立キャンパス附属図書館(『梅ちゃん先生』のロケ現場!)で高校生向け企画『ひらめき☆ときめきサイエンス 眼球運動と経済行動 ~選択の決め手は目玉か脳味噌か~』を実施致しました。実施風景はココ

    

豊島岡女子高校(7月17日)、長岡高校(7月27日)で「経済の成長と個人の成長」を講じました。
 ○marunouchi.comのインタビュー記事「物価指数から読み解く日本経済の動向」でも
  同趣旨のことをしゃべっています。



原発危機の経済学:社会科学者として考えたこと』をめぐること…

 石橋湛山賞受賞講演「原発危機の経済学:社会が原発を受け入れる条件とは?」の議事です。

 拙著『原発危機の経済学』の第4章「大津波⇒電源喪失⇒炉心溶融だけなのか 隠れた地震被害」のコピーをダウンロードできます。規制枠組みが科学的な知見に裏付けられていることは重要ですが、科学的な知見を規制枠組みに適切に反映していくためには、さまざまなレベルでの合意形成が必要であることを論じています。

原発危機の経済学---社会科学者として考えたこと』(日本評論社、2011年10月刊)が、第33回石橋湛山賞を受賞しました。

国会事故調報告書をめぐるエッセーを三本書きました(エッセー1エッセー2エッセー3)。

今般の原発危機については、原発の是非の前にきっちりと議論しておくべきことがたくさんあるのに、いきなり是非から切り出せば、原発推進の人たちは事故責任の議論が棚上げにされ、原発反対の人たちも気軽に“国民的”討議に参加できるので、まさに“国民的な”イベントとしては盛り上がったのかもしれませんが… そんなわだかまりがあって『日経ヴェリタス』2012年9月2日号に「福島原発が欠いた有能な歩哨」というエッセーを寄稿しました。最近書いたエッセーの中では、日経に寄稿したミル評伝(短縮版)とともに大変に気に入っているのですが…

京都大学名誉教授の木村逸郎先生が『エネルギーレビュー』2012年7月号で拙著『原発危機の経済学』を書評していただきました。原子炉物理学の権威の先生から評価していただいて大変にうれしく思います。

猪木武徳先生が日本経済新聞2012年1月8日付で拙著『原発危機の経済学』を「誠実な社会科学者の知的格闘の書」と評していただきました。

The slides used for Panel Discussion, The Electricity Power Crisis in Japan, National Bureau of Economic Research, Japan Project Meeting, at Asian Development Bank Institute, on June 29, 2012.

 「行動経済学会第5回大会・パネルディスカッション:原発事故と行動経済学」、大竹文雄、齊藤誠、小林傳司、『行動経済学』 第4巻(2011)、20-32。



 経済や経済学をめぐるいろいろなこと…

 日本経済新聞朝刊「やさしい経済学」の欄に2012年6月6日から18日にかけて計8回で「危機・先人に学ぶ J.S.ミル」(短縮版)を連載しました。
    ○柔らかな功利主義、○正統の中の異端、○豊かさと幸福、○競争の作法
    ○思想の自由市場、○言論の作法、○幸福をもたらす個性、○尊い努力の集積

 『日経ヴェリタス』2012年5月27日号に寄稿した「デフレの原因は物価にあらず(正しくは、交易条件の悪化にあり)」で論じた交易条件の悪化による所得漏出については、ライブ!マクロ統計演習の6月4日の宿題に詳しいです。



 震災復興をめぐること…

 日経ビジネスオンラインでの池上彰さんとのロング(?)対談(3月26日から5月14日)
    高齢化、過疎に空洞化・・・震災は日本の課題を加速させた
    この危機的状況でも、なぜ政治が機能しないのか
    市場原理を利用して「がれき処理」を進める方法を考える
    エコノミストは工学的に「福島原発」を究明する
    原発是非論の前に知っておくべき福島原発2つのミス
    再開にせよ撤廃にせよ、未来のため原子力技術の蓄積が不可欠
    明るい未来をリアルに語るには「教養」が必要です:震災直後のマスメディア、科学、学問

 「震災復興と土地の有効活用」(Toyro Business 2012年5月号所収)