主にアジア開発途上国を対象として、資源管理やリスクシェアリングなどの農村コミュニティーの機能について、家計調査やフィールド実験の手法を用いて研究してきた。また、各種の開発政策のインパクト評価について、計量経済学的手法に基づく研究を行ってきた。最近では東南アジアを対象に、海外直接投資を通じた途上国への技術移転や、途上国農家と先進国企業との間の契約農業といったグローバル・バリューチェーンに関する研究も行なっている。
「アジア経済概論」では、急速に変容するアジア経済の様々な側面について、経済学の基礎的な理論を用いて読み解いていくことを目指す。「地域経済論A」では講義と最近の論文の輪読を通じて、発展途上国の社会経済問題を主に行動経済学的観点から分析する方法を学んでいく。
学部ゼミでは最終的に、開発経済学に関する実証分析による卒業論文を作成することを目標とする。そのために、関連する最近の論文・書籍などを輪読しつつ、計量経済学の復習と実際のデータ分析の手法も併せて学んでいく。このような学習を通じて、経済学的思考とともに、プレゼンテーション能力やデータ分析能力も身につけられるようにする。