教員紹介

磯部 健志(いそべ たけし)

主な研究テーマ

微分方程式を用いて空間の大域的な性質を調べる大域解析学が専門である。現在の研究テーマは
(1) 幾何学的変分問題
(2) 関数空間の特異点の研究
(3) 無限次元モース理論とディラック方程式
である。
(1) に関しては、関数解析的な手法を用いて、幾何学に現れる非コンパクトな変分問題を研究している。
(2) では、非自明な位相を持つ超関数の解析的な性質と位相的な性質の相関関係を研究している。
(3) では、無限次元空間上の汎関数の臨界点と空間の位相的性質の関係性を与えるモース理論を、ディラック方程式への応用を視野に入れながら研究している。

講義およびゼミナールの指導方針

微分積分、線形代数は数学のみならず社会科学において数理的アプローチを試みる際、必要不可欠な道具となるので基本的な概念の理解と基本的な計算問題が一通りできるようになることを目標に指導する。講義の時間に演習問題を解く時間を設けることで、講義内容の理解を深めることを図る。

学部2年時以降の講義では、数学の各分野の入門となるような基本的な内容を講義する。数学の基本的な考え方を理解し、基本的な問題の解決に応用できるようになることを目標にする。講義の理解のために、レポート問題も随時課す。

ゼミナールでは数学の本を輪講する。テキストは参加者の好みと学力に応じて相談しながら選択する。数学の本を隅々まで理解しながら読み進めるには多くの時間と努力が必要になる。本に書かれている内容を理解することはもちろん大切であるが、理解できない場合でも、分からない理由をはっきりさせることは肝心である。参加者には辛抱強く自分の頭で考えるように指導する。

ゼミナールの参加者は微分積分、線形代数の基本事項をある程度理解していることを想定しているが、そうでない学生には基本的な数学のテキストを選んで、基礎学力をしっかり身に着かせるように指導する。

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