私の研究では、開発経済学と環境経済学の観点から、主に開発途上国における環境問題と健康に焦点を当てています。具体的には、開発プログラムや文化行事が環境や健康に与える負の外部性、気候変動が健康行動に及ぼす影響、多国籍企業と現地サプライヤー工場の貿易関係における環境配慮などについて、実証的な研究を行っています。
研究のアプローチとしては、主に南アジアのインドとバングラデシュを対象に、行政データやGISデータを活用した自然実験の手法を中心に据えつつ、両国における現地調査も取り入れています。
より広い視点からは、政策や経済活動がもたらす予期せぬ結果や新たなメカニズムを明らかにし、ワクワクするような新たな発見を生み出すことを目指します。
学部講義の基礎ミクロ経済学では、消費者理論、生産者理論、市場均衡、市場の限界、ゲーム理論など、ミクロ経済学の基本理論を、図や数式を用いて理解できることを目指します。また、これらの理論を実際の経済活動や政策の分析にどう応用できるのかについて、具体例を通して説明します。
大学院講義では、開発経済学と環境経済学の接点に焦点を当て、特に開発途上国における環境問題と健康に関するトピックを取り扱います。最新の実証研究をトピックごとに紹介し、その背景にある理論や因果推論の手法を解説することで、学生が自ら関連研究を進めるための基盤を築くことを目指します。
私の教育方針全般として、学生に経済学の思考方法や分析手法を活用して、幅広い社会経済現象を解き明かす楽しさを発見してもらい、知的好奇心を喚起することを目指します。