教員紹介

山重 慎二(やましげ しんじ)

主な研究テーマ

(1)不完備情報の下でのゲームの理論
(2)経済政策と社会経済構造の相互関係について
(3)経済政策の公平性および効率性に関する分析

現代社会において政府はどのような役割を果たすべきか。これが、私の研究の根底にある問題意識である。上記のテーマはいずれも、この問題に関する幾つかの切り口を掲げたものにすぎない。これらのテーマを中心に、「情報」、「家族」、「共同体」、「社会構造」、「経済構造」、「公平性」、「効率性」といった言葉をキーワードとしながら、現代社会における政府の役割についての考察を深めている。さらに、税制や経済政策一般の歴史を分析する仕事を通して、政府の機能や役割を大きく規定することになる政治制度や政府組織のあり方にも興味を持つようになり、重要な研究テーマの一つとして研究を行っている。

講義およびゼミナールの指導方針

講義では、理論を教えるというより、学生が問題の重要性に気づき、その問題について自分で考えるということを促すような講義となるように心がけている。そのために、可能な限り対話型の講義形式をとり入れるようにしている。特に大学院においては、最近の論文や議論を理解できるところまで、学生の基礎学力を高めることを目標として講義を行っている。パソコンとプロジェクターを使って講義を行うことを基本としているが、板書時間の節約のみならず、板書では不可能な表現も可能となり、教育効果は極めて高いと感じている。学部のゼミでは、今後の日本において必要とされるのは、新しいアイディアを生み出し、それを裏付ける基礎的な調査を行った上で論理的・説得的なプレゼンテーションを行うスキルであるという信念から、既存の研究を正しく理解し報告するだけではなく、これまでの研究にはない視点や研究を1つでもいいから提示するということを最終目標として研究するよう指導している。大学院のゼミでは、最近の研究を中心に、まず完全な理解を試みさせることは言うまでもないが、それぞれの研究を発展させる可能性について常に意識しながら読むように指導している。

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