私自身は、フーリエ解析的手法に基づく流体方程式の数学解析・乱流物理の研究を長年進めております。しかし「乱流などの非線形現象の研究を深めるためには、機械学習の数理構造の理解が欠かせない」という見解に至り、今現在、機械学習を使った乱流研究を精力的に進めております。
微分積分と線形代数はどの分野にも通じる必要不可欠な教養であり、特に、機械学習を進めるにあたっての基礎科目となります。また、機械学習の数理構造を深く理解するためには、ルベーグ積分(解析学Ⅰ・Ⅱ)も必須となることでしょう。
ゼミナールでは、主に時系列データに対する機械学習(RNN・LSTM・遅れ座標系のリザバーコンピューティング)を扱います。プログラミング言語としてpythonを使います。各学生が自ら時系列データを取得し、自ら機械学習を進める自発的な姿勢を重視します。よって、ゼミナールでは主に質問・情報交換・ディスカッションの場となります。また、機械学習の基礎(画像認識とリザバーコンピューティング)を講義するので、その履修を必須とします。