研究科・学部紹介

研究科・学部のポリシー

一橋大学経済学部・大学院経済学研究科は,本学が新制大学となった1949年以来,本学の基幹学部として幾多の人材を育成してきました。国内外で活躍する経済人,実業家は,日本経済の主翼となる人的資本として,わが国の国際的地位の維持・向上に極めて大きな貢献をしてきました。学界の第一線で活躍する多くの優れた研究者も,社会科学の多岐にわたる分野で輩出し,わが国における経済学の水準を飛躍的に高めてきました。その最新の研究成果を反映した教育は,日常的に学生たちを鼓舞し,その人格形成に大変重要な役割を担っています。

研究と教育をめぐるこの良き循環は,本学の前身となる商法講習所,高等商業学校以来の伝統でもあります。私たちの,戦後の経済学部,経済学研究科の活動は,近代日本をかたちつくってきた先達の実践を,20世紀の国際環境のなかで格段に高めるものでありました。20世紀半ば以降の日本と世界の一体的進展のなかで,国家,また市民の要請に応える人材育成と経済学研究を推進してきたといってよいでしょう。

21世紀の現在,私たちを取り巻く情勢は,予断を許さぬスピードと複雑さで,グローバリゼーションの渦中にあります。ヒト,モノ,カネ,情報が,地球規模大に,瞬時にうごめく世界に,私たちは生きています。私たちは,その動きと傾向性を的確に捉え,分析できる能力をもたねばなりません。また,波立つ海面の白波の下でゆっくりと緩慢に進行する潮の目のような,中長期のタイムスパンで変化していく経済・社会潮流をも的確に洞察しなければなりません。テクノロジーの革新や,倫理規範の変化など,新しい時代の扉は,いつどのようなかたちで開かれるか,予断を許さないのです。

本学部・研究科には,そのような問題関心を鋭く抉り出し,世界レベルで先端的研究を推進する人材を育成するためのプログラムが多数用意されています。ゼミナールや講義を通じて,現象の背後にある社会や経済の「直面する課題」を的確に捉え,データを踏まえて分析する。そのような経済学的思考方法を大いに学んでください。また,あらゆる価値から自由になり,客観的に物事を論じる姿勢や,それを支える考え方(「社会的自由」の態度)も体得してもらいたいと願っています。

経済学部

経済学研究科 修士課程

経済学研究科 博士後期課程

経済学部また大学院経済学研究科(修士課程および博士後期課程)における学位授与方針(ディプロマ・ポリシー),教育課程・実施の方針(カリキュラム・ポリシー),入学者受入の方針(アドミッション・ポリシー)は,以上の通りです。一連のポリシーは,時代の要請に的確に応えるために策定されています。今後とも,わが国および国際的な経済・社会の変容を見極めながら,本学部・研究科のミッションも見直すことが求められることでしょう。一橋大学の中期計画・中期目標を見直し,策定し直す機会を念頭に,今後とも改善を期すこととしています。